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2010/05/10
EU、政府の財政危機に備えて最大89兆円の緊急融資制度を決定
2月にこのコーナーで掲載した「ギリシャ政府の財政危機をきっかけに始まったヨーロッパ地域の金融市場の混乱」に対応して、世界各国の政府や国際機関が一斉に緊急対策を講じています。
ヨーロッパ地域の国々が加盟するEUでは、共通の通貨として「ユーロ」を導入しています。EUは、ユーロを導入している国の政府が必要な資金を調達出来ず財政危機に陥った場合に備えて、国際通貨基金(IMF)とあわせて最大約89兆円までの資金を緊急に融資できる制度をつくることで合意しました。また、EU地域の中央銀行である欧州中央銀行(ECB)は、ユーロ導入国の政府が国債(国の政府がお金を借りるために発行する証券)を発行して資金調達を円滑に行えるよう、国債を市場から買い取る方針を示しました。
この他にも日本やアメリカ、ヨーロッパの主要6カ国の中央銀行も各国の金融市場で円滑に取引が出来るよう資金を供給するなど協力していく考えを表明しています。
今回の問題は、ギリシャ政府の財政赤字を切っ掛けに始まりましたが、同じように財政赤字を抱えている、ポルトガル、スペインなどの政府についても同じような問題が生じるのではないかとの危惧が広がりました。
このことが世界の経済に悪影響を与えるのではないかとの懸念から、世界各国の株式市場で株価が下がりました。5月24日には、株価が下落した金額を計算すると非常に多額になるというニュースが報道されています。株式を上場している会社が発行している株式の数に、株価をかけた金額を「株式の時価総額」といいますが、世界全体の株式時価総額が4月中旬からの約1ヵ月で約630兆円(約14%)も減少してしまいました。これは、株式を保有している投資家の財産の評価がそれだけ減ったことを意味します。
ユーロ導入国政府の財政問題は、この地域だけにとどまらず、世界経済に影響をあたえる不安要素として目が離せない状況になっています。



